逓増定期保険の税制・経理処理について多くの方々から様々なご質問を頂戴しました。その主なものをまとめて弊社なりのコメントをつけさせて頂きます。
Q:変更というが具体的にはどのような形で実施されるの?
逓増定期保険の保険料(掛金)の経理処理方法は、平成8年7月4日に国税庁から発出された通達(課法2-3)が根拠になっています。この通達を廃止して新しい通達を発出する、または改正するという形で行われるものと思われます。
Q:新しい通達はいつごろ発出されるの?
これは現時点ではまったく不明です。過去の生命保険の税制改正の場合、国税庁による問題意識の表明があってから実際の通達発出まで短い場合で半年、長い場合で1年かかっています。また、従来の税制改正は、一部外資系保険会社が税制の隙間をねらって開発・発売した保険商品に対して行われたものです。しかし、今回話題になっている逓増定期保険については、一旦発出された通達が存在し、また販売している保険会社も大手から中小・外資系ほぼすべての保険会社であり、影響も非常に大きいです。従って思ったよりも時間がかかるのでは、というのが私どもの感触です。
Q:全額損金の逓増定期保険の経理処理はどのように変更されるの?
これも現時点では全く不明です。昨年4月に、それまで100%損金として販売されてきた長期傷害保険が25%損金となり、私どもも含めてその厳しさに驚いたものでした。それまでは、税制改正があった場合、100%損金→50%損金、50%損金→33%(3分の1)または25%損金、というパターンであったので、全額損金の場合、最悪でも50%までは損金算入可能として、将来の税制変更のリスクを視野に入れておりました。最近販売された逓増定期保険の中には、単純返戻率で100%を超えるものもあり、長期傷害保険と同様の厳しい通達となるのでは、と懸念いたします。
Q:新通達が発出された場合、通達発出前の契約についても新通達に基づく経理処理が必要なのか?
「旧税制を前提として保険契約を導入したのに、国税庁が後から作った通達に従って不利な処理をしなければならない、というのは納得が行かない。」・・・ごもっともなお怒りですが、過去の例を見ると、残念ながらすべての場合において、旧税制下において締結された保険契約についても新税制が適用されています。通達発出日の翌月または数ヵ月後の1日を期日と定めて、その期日以前に支払われる保険料(掛金)は旧税制に基づく経理処理、期日以降に支払われる保険料(掛金)は新税制に基づく経理処理、というのがこれまでのやり方です。ただし、過去に支払った保険料(掛金)に対し新税制を遡って適用する、という最も厳しい措置はこれまでの事例ではありません。
※ 以上には弊社の予想・類推・憶測が多く含まれておりますが、その結果については一切の責任を負いかねますのであらかじめご了解をお願いします。契約済みの逓増的保険の処理や逓増定期保険の新規契約のご検討などについてはあくまで自己責任でお願いいたします。
