ゴルファー保険と火災保険

先日、父がホールインワンを達成しました。 

一緒にプレーした人やゴルフ仲間に記念品を配ったり、食事をご馳走したり・・・

これは日本だけの習慣とのことです。

大人数のコンペだったので出費が心配だったのですが、私が手配していた損害保険で30万円の保険金が支払われたので事なきを得ました。

ゴルフ仲間は、 

ゴルファー保険に入っていて良かったですねぇ〜」、

と言ってくれたそうです。

しかし実は、父が入っていたのはゴルファー保険ではなく、火災保険だったのです。

父の自宅の家財に掛けていた新型火災保険のホールインワン特約から保険金が支払われました。

そもそもゴルファー保険とは、次の4つの補償がセットになった保険です。

  1. ゴルフ用品の盗難・破損
  2. 第3者に対する賠償責任(例えば、ミスショットでボールを他人にぶつけてケガをさせた場合など)
  3. 自分自身のケガ(死亡・後遺障害・入院・通院)
  4. ホールインワン・アロバトロスの費用
そしていずれの場合も、保険金が支払われるのはゴルフ場・ゴルフ練習場内での事故に限定されます。

ところで、こういった補償はゴルファー保険でしか確保できないものなのでしょうか?

答えは「NO」です。

下記表をご覧ください。父が加入していた新型火災保険ゴルファー保険を対比させたものです。

火災保険の方が割高に見えますが、実は補償の範囲が全然違うのです。

まず持出家財と用品について・・・

ゴルファー保険はゴルフ場・ゴルフ練習場内でのゴルフ用品の破損・盗難に限定されるのに対し、

火災保険では、ほぼすべての家財を自宅外に持ち出している間の損害が補償され、場所もゴルフ場に限定されません。(ゴルフクラブも家財の一部です)

例えばビデオカメラを遊園地で落として壊した場合も補償の対象になります。

傷害・賠償責任も同様です。

火災保険の賠償責任は業務上の行為と自動車運転に関する行為以外を広く補償します。

また行為者の範囲も本人だけではなく、配偶者や同居の家族等も含まれます。(ゴルファー保険は本人だけ)

自転車でお婆さんにぶつかってケガをさせた。子供が百貨店で暴れて高価な壷を割って壊してしまった。といった事故も補償の対象になります。

以上火災保険のメリットを強調しましたが、私が本当に言いたいのは掛金の損得ではありません。

そもそも様々な補償がゴルフという場面に限って必要という考え方が果たして合理的か?ということを問いかけたいのです。

ゴルフ場でゴルフ中に私のようなへたくそがミスショットで他人にケガをさせるのも、自転車でお婆さんにぶつかってケガをさせるのも賠償責任を負うという意味で同じリスクである以上、

広く補償を確保できる火災保険のほうが補償のモレ・ダブリを防いで合理的と考えますが如何でしょうか?

表1:保険料の対比
補償額 年間保険料
火災保険 ゴルファー保険
家財 1,000万円 12,600円 ***
持出家財・用品 20万円 2,530円 1,900円
傷害 500万円 20,100円 450円
賠償責任 1億円 1,320円 290円
ホールインワン 30万円 3,300円 3,900円

表2: 補償の範囲の対比
補償の範囲
火災保険 ゴルファー保険
持出家財 / 用品 屋外持出し中のほぼすべての家財の盗難・破損を補償 ゴルフ場・ゴルフ練習場での、ゴルフ用品の盗難・破損に限定
傷害 24時間どこでも ゴルフ場やゴルフ練習場での、ゴルフの練習、競技中の事故に限定
賠償責任 24時間どこでも本人だけでなく配偶者や同居の親族の行為も補償の対象) ゴルフ場やゴルフ練習場での、ゴルフの練習、競技中の事故に限定
ホールインワン 日本国内のゴルフ場でのホールインワン・アルバトロス 日本国内のゴルフ場でのホールインワン・アルバトロス

※当記事は平成16年6月14日付新日本保険新聞(損保版)3面に掲載された記事を加筆修正したものです。